カラブリア州の西側(ティレニア海側)で、もうすぐそこはバシリカータ州の位置にあるのがアイエータ(Aieta)。コセンツァ県の北のはずれです。
カラブリア州のルネッサンス期を代表する村としてイタリアの最も美しい村に選出されていて、何がどうルネッサンスなのかと言ったあたりを求めて訪問される方が多い印象です
アイエータはこんなところ
縦長写真で失礼します。
村は古代ギリシャ時代にまでさかのぼる歴史があって、かつては aetòs と呼ばれていました。「鷲」ですね。
かつての名前がそのままイタリア語化して、現在の村の名前(アイエータ)になっています。
この付近を治めた領主たちは、今でもカラブリア州内で有名なご一族。
それぞれ苗字が異なるご一家が入れ替わり領主になり、それぞれの子孫がカラブリア州内で頑張っている、という名家中の名家が治めていた土地柄で、当時の立派な屋敷が見どころです。
それだけ、政治的・軍事的に重要な場所だったってことですね。
州の西側ながらビザンツ文化の影響も受けました。
その後はノルマン朝、サラセン人の侵攻の被害も受けています。
現在はバシリカータ州との州境ですが、かつては海沿いに耕作地を持つ、交通の要衝。ナポリ方面の王様から影響を受けまくった、ナポリ様式ともいえる建物が多く残ります。
100年に1回ぐらいの割合で起る大地震にも耐え、崩壊の都度修復されて今の姿があるので、特に地震国・日本からのお客さまたちは「おお。凄い」という感想を持たれる模様。
サラセン人の侵攻と言う名、要するに海賊の略奪から逃れるため、村は海から少し遠い内陸部に作られました。
ティレニア海から少し入ったところなので、海に沈む夕日を見送りながら村に到着して、ゆっくり1泊。翌日の朝から観光といったコースが贅沢だなぁと思います。
ポッリーノ国立公園の南西のはずれにあたる地域なので、ご飯も素朴で美味しいですよ。
アイエータへの行き方
コセンツァ市から車で約2時間。バシリカータ州マラテア(Maratea)からおよそ1時間半。陸の孤島です。
最寄りはPraia a Mare駅。ここからPREITE社のバスがアイエータまでバスを出していますが祝祭日は基本的にお休み。運行時間も通学時間に合わせているので、一般の観光客には不便です。
村内に車で入れません。
急な上り坂が多く、足元が悪いので要注意。