カンパーニア州チレント地域の特産品「白いちじく」を加工するサントミエーレ(Santomiele)社。ラグジュアリーブランドとして知られ、日本でも製品のお取り扱いがあります。
いちじく加工品の「本場」を自負するカラブリア州としてはどうしても気になる存在(笑)でして、先日、念願かなって訪問が叶いました。
いきなり結論:素敵空間過ぎた
かつての搾油所を改装した工房は、とてつもなくフォトジェニックな素敵空間。あちこちに私が大好きなコールテン天板が使われているのも個人的にポイント高し!!でございます。
これ、写真で全部紹介してしまうともったいないような気がするので…今回は最低限の写真だけ公開し、ドキドキ・ワクワクしながら訪問いただけたらと思うほどお勧め。
特にグルメさんは絶対ココも訪問して!と強烈におススメしたくなる、素晴らしい試食込みの工房訪問でした。
※工房予約の方法、行き方などは最後にご紹介します。
ざっと工房内の様子
今回は、社長のアントニオ氏にじっくりご案内頂きました。
そして写真のコレが、かの有名なサントミエーレ社印のいちじく乾燥機。「詳しい構造は企業秘密♡」と言われたけれど、送風装置がガッツリ見えてまして「企業秘密見えてる(笑」「あ…見なかったことにして(苦笑い」などという微笑ましい会話がされましたが、アントニオ氏、いい味出してたわ~
実は天板の構造から非常に考えられた作りで、これを見ただけでもとてつもない資本の投下が行われているのが良くわかります。いつか…(安価バージョンで)量産していただけたら嬉しいな、と思う次第。
いちじく加工品が作られる工房内の様子などは行ってからのお楽しみですが、写真の装置の他にもその道の大企業と独自開発した機械も多く、チレントのいちじく業界を引っ張ってやるゼ的なパイオニア精神と、遊び心溢れる企業精神がよくわかります。
あ。機械好きにはたまらん構造があちこちで見られますよ♡
加工の最終段階や梱包作業が行われる場所は「ここ、作業場なんですか!?」なお洒落っぷりです。ビストロって言われても普通に納得できるほどの素敵空間でした。工房に入った瞬間からテンション上がったままなの、ご想像できます?
いちじくに合わせるために厳選される食材、その理由なども詳しくご説明いただきました。
妥協が無さすぎる。そして、妥協の無さに至った創業時の思いや今後の展望もお話いただき、至福の時間を過ごしました。
試食!
工房訪問の最後は試食!(そして泡で乾杯!)
これがもうびっくりな試食内容で、何の基礎知識も無く訪問してしまった私、大反省でございました。
写真は試食の最後の方、いちじくやいちじく加工品をチョコやカカオと合わせたお料理の提案の部分なのですが…ここで余計な言葉は不要。ゆっくり・じっくり味わって、うっとりと余韻に浸るべきかと思います。
とにかく素晴らしかった♡(←レビューになってないw
ショップもあります
工房内の片隅に、小さなショップも併設しています。
ここ、財布の紐がだるんだるんに緩みますので、ご注意ください(笑
工房内、少し階段があるので歩きやすい靴での訪問がお勧めです。そして、期待に胸を膨らませまくって訪問しちゃって良いのではないかな!?と思います。
テラスから外を眺めれば、何故この地で美味な白いちじくが生産されるのかの地理的な要因も良くわかるし、パッケージングに至るまで細心の注意が払われているサントミエーレ社製品を手に取れば、アントニオ氏をはじめとする彼らの思いもずっしり伝わってくるはず。
サントミエーレ社の世界的な成功により、チレント一帯のいちじく生産量も増加しているらしく、放棄されていたいちじく畑の再生・新規就農等、地元にとってとても良い循環が生まれており、この地域的な成長を持続・継続させるための企業努力も大したもので。まぁ色々感じる所の多い訪問となりました。
久々に「超お勧めでござる!!」な工房でございます。
主要情報
Santomiele/サントミエーレ(☆)
住所: Salita S. Giuseppe, 58, 84060 Prignano Cilento (SA)
電話:+39 0974 833275
工房訪問:要予約(有料)。サイト経由、電話等で予約します。工房訪問所要時間は試食を含めて2時間~
行き方:アグローポリから車で15分ほど。写真のChiesa San Nicolaはす向かい。幹線通りから入って5分以内で到着できます。公共交通機関利用での到達は難しいと思います。