L’oste d’arberiaロステ・ダルベリアチヴィタ村の郷土料理に特化した愛すべき変態レストラン・

カラブリア州コセンツァ県内に多数あるアルブレーシュ*の村。
その中でも「イタリアの美しい村」に選ばれているチヴィタ(Civita)に、先日とんでもなく変態なレストランが誕生しました。

なんと、チヴィタ村に伝わる郷土料理だけを提供すると言う。。地元の人間としては愛さずにはいられないコンセプト!

コセンツァ県の、ではなく。チヴィタ村の郷土料理だけ! そんなんでお客さん来るの??と思っていた地元の人も多かったようですが・・オープンからわずか1か月ほど地元の人気店になっています。
本年8月20日オープンしたんですが・・すでに私も3回ほど通っています。

※アルブレーシュ(アルバレシュとも):600年ほど前から戦後頃までにかけて、オスマントルコの侵攻・そのほかの戦火や災厄などから逃れてきた人たちのこと。現在のバルカン半島・ペロポネソス半島一帯出身者が多い。当時の文化・風習・言葉を残し、イタリア語と彼らの言葉「アルブレーシュ」を使う。

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レストランの様子

家族経営のこのレストランでは、マンマが厨房で腕を振るい、ソムリエの息子と美人な娘がサービス係。娘婿がシェフという、なんとも娘婿さんが大変そうな(笑)人員構成をしておりまして、みんながみんなハートの熱い人たち。サービスは英語でもOKです。

ちなみにパパさんは畑担当です。

こちらのマンマがチヴィタに伝わるパスタを打たせたら、で色々伝説を残されている方。この日は大ぶりのポルチーニがあって、なにやらドヤ顔でいらっしゃいました。とても素敵な方なので、是非お知り合いになっていただきたいわ。

店内はモダンな雰囲気です。
日が暮れてからだったので色が綺麗に見えませんが・・落ち着いてお食事ができる大きな部屋が3つ繋がっている作りなので、大人数でも大丈夫。色味が綺麗に伝わらないのが残念なんですが・・木と石をメインに、ゆっくりできる雰囲気になっています。

外のお席は綺麗に整えられた芝の上でお食事もできます。
海外からのお客様は、裸足になってお食事されることもあるぐらいらしいですよ。

外席も、室内と同じテーブルクロスでしっかりテーブルセッティングされます。日中なら絶対こちらがお勧め。

お料理の様子

そして素材が美味しい、超美味なお料理。
チヴィタはポッリーノ国立公園の入り口。ポッリーノ地域が誇るカラブリアの特産黒豚などを使ったサラミが超・超・美味な場所です。

私は、ポッリーノの南側のサラミが大好き。
我が家は自家製もしているのでなかなかレストランで出されるサラミに感動することはないんだけれど・・ココのサラミは感激物。まだこんなサラミ作っている人がいること自体が嬉しいお味がします。

お料理は、The・田舎料理です。チヴィタだからね。

地元でしか取れない、しかもBIOの小麦を2度挽いて作られるのがチヴィタ村で流通する小麦粉。
これを贅沢に使った郷土パスタが楽しめます。どのパスタも美味&チヴィタのおばーちゃんたちが「これ、懐かしいぃぃ!」と感涙した味なんだそうですよ。お試しあれ。

その日に入荷したもので決まるメニューも多いそうで。シェフしている娘婿君もお忙しそうでした。

地下にはワインセラーがあり、地元で採れた食材のみを使い、ワインリストを作っているのはミラノで活躍するソムリエの兄です。(妹がサーブ係)

チヴィタの郷土料理だけを提供する。
こんな変態コンセプトで地元から愛されまくっているレストランを教えてくれたのは、やっぱりこちらも変態的に食べるの大好きな友人たちで、自分の体は食べている物からできているの信念を持っている人たちがお勧めするレストランに外れは無いなーと思う今日この頃です。

一番のお勧めは、ちょっと早めについて建物内ツアーをしてもらう事。

1919年に最後の修復が行われた建物内には、アルブレーシュらしい装飾・かつての床材などを見ることが出来ます。地下のワインセラーも「こんな村に?」って新鮮な驚きがあっていいですよ。

ワンコと行くと、大抵外の席を準備してくれています。Paddyもすでに何度もお邪魔しているので・・ココのガーデンスペース大好き♡

チヴィタにオープンした5軒目のレストラン。小さな村に、行く場所に迷うぐらいの数のレストランがありますが・・ココ入っておいて損はなし。こちらもお勧めのKamastraとココと、悩みに悩んでくださいませ。

L’oste d’arberia
Civita, (Cs)

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この記事を書いた人

澤井英里のアバター 澤井英里 Sawai Eri

イタリア半島の南端・カラブリア州在住。普段は専門職、趣味で現地コーディネーターやアテンド、通訳などをしています。一応ソムリエ。かに座のAB型。

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