カラブリア州シラ国立公園では、古代種ポドリカ牛の酪農がおこなわれています。
古代ローマ時代にはすでにその名を知られていたポドリカ牛は、肉牛でもあり乳牛でもあるオールマイティーな方。
薄いグレ~白みがかった四角いからだ、大きな角。狭いところがキライで人間も恐れる、それはもう気難しい牛さんなんですが。。。お乳が美味。お肉が美味なんですよね。
シラ国立公園内はこのポドリカ牛のお乳100%のカッチョカバッロチーズを生産する小さなチーズ工房もまだあって、私がご案内する工房は
- 実際にポドリカ牛を飼育している酪農家でありつつ
- 可能な限り昔ながらの製法を守っている工房
以上の条件を満たすところのみ。
現状、シラ国立公園内でこの条件を満たし、なおかつ工房見学を受け入れてくれるのは私の知る限り1軒のみです。
乳牛でもあるポドリカさんは古代種だけあって、現在の品種改良されたいわゆる「乳牛」の10分の1ほどしかお乳を生産できません。
収入面だけ考えたら、普通の乳牛を飼育した方が楽だし儲かるんですよ。でも、頑固な職人がありがたいことにまだいまして。私もこーいう職人気質は大好きで、おのずとこの工房ばかりにお邪魔するようになっています。
で。いつもは、チーズが作られる工程を見学し、出来立てリコッタチーズを試食して終了~なこの工房見学も、グループで訪問すると・・
ご飯食べていきなさい!っていうんで、栗の樹の下に大きなテーブルが出現します。
ここは雄大な自然の中、そして牛屋のおもてなしですから、もちろんBBQですわよ。
到着前から薪をくべてスタンバイ。
食べるのに忙しすぎて写真がありませんが、自家製サラミや野菜の保存食がたっぷりの前菜・奥様の手打ちパスタ・そして肉祭り!でございました。
鉄板でポドリカ100%のカッチョカバッロも焼いてくれてね。。。もう「美味!」としか言えない味にみんなで「はぁ~♡」ってなったりね。。
最後に出てきた自家製リコッタクリームのシューが、もうフランス人もビックリな美味しさだったりね。。これはこの土地でこのランチを食べられる人だけの特権だね。。とみんなで納得しあった味だったね。。
さらに、日本からここまで来たのならポドリカさんにもご挨拶したいだろうと、わざわざ森の中から牛の群れを呼んでおいてくれていたり。
牛の体調次第ですが、人を怖がり、なかなか近づく機会のないポドリカを間近で見ることも出来ます。
工房見学のお問い合わせは、お気軽にどうぞ。