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バルカン半島から持ち込まれた樹齢600年のオリーブと朽ちた搾油所と友人D

写真のオリーブの樹、なんと樹齢が600年以上ある古木です。なぜ切ってないのに樹齢がわかるのか? それは・・・古書に記録が残っているから!

なんとこの樹、600年ほど前にオスマントルコから逃げてきたバルカン半島地域の貴族が持ってきた樹で、DNA的にもバルカン半島由来種であることがわかっているんだそう。この樹の現在の持ち主である、要するに600年前にオリーブの樹まで持ってカラブリアに逃げてきた某貴族の末裔・友人Dが大笑いしながら教えてくれましたw

オスマントルコ? アルブレーシュってー??という方はこちら(

そりゃね。。。私の先祖ってオリーブまで持ってきたんかい??ってなるよねw

彼女の土地は約30年間放置されていたけれど、彼女の代になって蘇りつつあります。昨年からこの樹齢600年の樹があるオリーブ畑のお掃除にも乗り出し、約250本あるはずのオリーブの樹の内半分ほどがこのような状態に。

2014年度の統計では、カラブリア州で生まれ育った5人のうち1人しかカラブリアに残らない、という悲しい結果が出ています。仕事を求めて、皆、カラブリア州の外に出て行ってしまう。。。そんな中で友人Dは、トスカーナ州で宇宙工学エンジニアとしてのキャリアも成功させつつ自分のルーツであるカラブリア州の土地の「再発見」も進めていて、そんな彼女の周りにはどんどん地元の人たちが集まってきて・・・現在彼女が経営する農場は地元の人に雇用の場を与え、放棄されていた農地をよみがえらせ、という、なんだか良いことしか発生していない上昇スパイラルの中にある状態。

彼女自身、トスカーナでの生活よりもカラブリアでの生活を気に入っている上「農場」としての経営も順調なので、そろそろトスカーナの仕事はいらないらしいw 彼女もカラブリア州在住になっちゃいそうですw

先祖が残したこの朽ち果てた搾油所を復活させるのも彼女の野望。水に不自由な場所なので、この石臼の動力はロバさんだったとか。

臼自体は使えるそうなので、搾油所復活の暁にはこの臼も使うわよ!と言っております。。もちろんロバさんじゃなくて水力で動かすそうだけれど。

歴史的な価値もあるんじゃないか、というこの搾油所。奥の方には40年前まで使われていた圧搾器がありました。

石臼でつぶしたオリーブを縄などを編んだ袋に入れて重ね、上から圧をかけて油分を絞り出していたんだそう。この機械もまだまだ使えるそうですよ。


ちなみにこちらが30年前まで使われていた、潰したオリーブ入れていた袋。もちろん手編み。

この袋が現存していること自体がスゴイんですけれど・・・。実は、このような手編みの袋を使って搾油していたのはカラブリア州ではこの地域の人たちだけらしい。それこそ民族博物館に展示されていてもおかしくないものがゴロゴロしている。そんな場所です。。

このオリーブ畑からまたオリーブオイルが生産できるようになるのはこの秋から。友人Dにしてみると、幼いころの記憶にある「あのオリーブオイルの味」を再現できるのか?の大きな大きなプロジェクト。さらに過疎化が止まらないカラブリア州のこの地域にとっても、一度外(友人Dの場合はトスカーナ)に出た人がUターンしてきて始めた農場経営がどこまで大きくなれるのか、という、大変注目を集めている活動です。

とにもかくにも屈強な農家さんを従えて、ランチボックスと飲み物持参でオリーブ畑の清掃に明け暮れる友人Dでございます。で、このランチがまた美味なのよね♡

※オリーブ畑の訪問はいつでも可能です。「収穫にも手伝いに来て!」とのことw お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

澤井英里のアバター 澤井英里 Sawai Eri

イタリア半島の南端・カラブリア州在住。普段は専門職、趣味で現地コーディネーターやアテンド、通訳などをしています。一応ソムリエ。かに座のAB型。

お問い合わせはお気軽にどうぞ

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