不意な来客の多い我が家では、ふらっと立ち寄ってくれる方たち用のお菓子を欠かすことが出来ません。一番オーソドックスなのがこちらのクロスタータ。柔らかめのタルト生地に自家製ジャムを入れて焼き上げる、素朴すぎる南伊の定番焼き菓子です。
ちなみにカラブリア州ではストゥルット(Strutto)と呼ばれる豚の油を使います。我が家は基本的にストゥルットも自家製のものを使っています。作るのが大変なんですが・・・まぁそれはまたの機会にw
ま、雑な私の仕事なんで(笑)表面がガッタガタですが。。。気にしない気にしないw
配送業者さんや自宅で作業中の主人宛に事務所から伝書鳩よろしく飛ばされてくる若手さん、ふらっと立ち寄る知人やご近所さん達用になるお菓子、というかコーヒー飲みながらおしゃべりしながらつまめるお菓子を切らさないように準備しておくのはどこの家でも同じだと思うんですが・・・最近、彼らの間でひそかに人気で、下手するとリクエストすらある和菓子があります。
その和菓子がコチラ。箱を見れば一目瞭然。両口屋是清さんの・・・
まさかの二人静が人気なんですよ!
私の中では「イタリア人=和菓子苦手な人」なイメージで、特に和三盆とアンコはレベル高めだなぁという印象。もちろんアンコ大好きなイタリア人の友人もいるけれど、カラブリアでは北イタリアと違い「ちゃんとした和食」を知っている人が極端に少ないし、アンコとジャムを並べたらジャムを選択する程度の「アンコ好きレベル」なわけでw
そんなイメージがあるのにここ最近、恐る恐る二人静を口にしてみた人たちが、その次に我が家に来てくれた際には嬉々としてリピートしていると言う。。。なんとも奇怪な光景に何度も何度も出くわしております。
これは。。。喜べばよいのか、悲しむべきなのか(笑
イタリア人はそもそも「旨味」は感じられる人たちなので、ここにきて急に和菓子の繊細な味がわかる様になっちゃったのか!?と思ってみたりw
我が家では夫婦ともにTVを見ないのでよくは知らないのですが、TV番組で人気の日本人シェフの台頭とか和食に関する番組が増えていて、そういった意味でも味の垣根が低くなっている模様。さらにカラブリアはハチミツ文化圏なので、砂糖・砂糖していない和菓子の面白さを感じられる人が多いのかな?とも思います。
先日私宛に伝書鳩に来た若手君は、包み紙の美しさについて語っていたしw あれ、カラブリア人ってこんなに繊細だったっけ??ってな印象です。 ごめん、若手君www
外からの影響が大きいにしろ、とにかく味に対して保守的な人たちにここまでリピートして貰えてお出しする私も嬉しい限り。もちろんオーソドックスな焼き菓子も準備するけれど、今度は和菓子も準備してみようかなーと考えています。練り切りとか結構人気ありそう♡
んー、それにしても二人静かー。私も好きなんだよね。彼らと奪い合いだな、これは。。。と苦笑いな毎日でございます。