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新年を迎える準備とコテキーノなど最近作った物

イタリアは1月6日までクリスマス飾りを出して置くので、お正月気分を少し出したい我が家の玄関がなんだか和洋折衷な事になる2週間がはじまりました(笑

夫の一族には特に年末年始に「××日にはこれを食べる」という決まりがあって、その準備をしながらなんちゃってお節の支度をしたり、クリスマス菓子を消費しつつの毎日です。

目次

コテキーノ(Cotechino)

大みそかのディナーに欠かせないのが、縁起物のレンズ豆と一緒に食べるのがコテキーノかザンポーネ。
どちらもイタリア語でコティケと呼ばれる、豚皮を入れた脂っこいサラミの事です。

ザンポーネは、豚足(ザンパと言います)を使うのでザンポーネと呼ぶのですが、私はどちらかというとザンポーネの方が好き。ただ、我が家が豚仕事をするのは1月。まだ自家製の豚足が無いんですよね。
なので、例年コテキーノを作っています。

豚はブラシになるほど剛毛の持ち主で、賭殺した際に処理するものの、どうしても取り残しがあるので作業前に下処理します。
最初から焙ってしまう事が多いと思いますが、私はまず剃ってから焙るほうが味に雑味がないような気がしていて、鶏も同様にしています。

今回はどうも髭剃りの要領らしいと気が付いた夫がやってみたいと言い出したので、これ幸いと丸投げしました(笑

コテキーノは、サラミの中でもたくさんの種類のスパイスが使われるサラミだと思います。
このスパイスの合わせ技でそれぞれの家庭の味が決まるのかな…と思うと、毎回目分量ながら気が抜けません。

我が家では、彼の作る肉料理に大勢の信者がいたらしい亡義父が残したレシピを使っています。ただ、目分量万歳&レシピいらない派だった義父が、息子たちに頼み込まれて晩年に仕方なく書き残したらしいレシピは「××、一握り」などという記載ばかりで、義父さんの一握りは私の2握りぐらいなんじゃないか…?と思いつつ、試行錯誤するのも楽しいです。

いい加減スパイスの分量などをしっかり決めた方が良いような気がするものの、私も目分量万歳派なので…毎回、仕上がり具合をドキドキしながら確かめるのも恒例になっています。

自家製の豚腸も切らしていたので本年は人工の腸(というとビックリですが、薄いナイロン製の膜みたいな物で、スーパーなどでも購入できます)を使いました。

山の家にいれば屋根裏部屋に吊るして熟成させればOKなのですが、本年は移動も容易に出来ない状況。
イタリアは、県庁所在都市に住んでいるとちょっと不便なルールがクリスマスから年始にかけて適用されていて、まさに県庁所在都市に住んでいる我々はコテキーノの熟成場所に困る事態に。
ということで、

冷蔵庫で熟成しております(笑
数日熟成させた後、31日に3時間以上加熱調理してからレンズ豆を添えて頂く予定です。美味しく出来ているといいな。

トルテリーニ(Tortellini)

ナポリ(スペインやフランス系の王様がいました)やローマ、ボローニャに子弟を勉強に遣る習慣が長らくあったらしい義実家には、勉強に行った人自身や、現地で出会った配偶者が持ってきたらしいレシピが多く伝わっていて、カラブリアなのになんでこのお料理?という物をクリスマスから年末年始にかけて作ります。
その筆頭が、The・エミリアロマーニャ州なトルテリーニ。

冷凍できるので時間のある時に少しずつ作っておき、冷凍しておくのもこの時期ならではの作業です。

ちなみに我が家の基本のブロードは牝の子牛の物とされていて、トルテリーニにもこちらのブロードを使います。去勢鶏などは入れません。
牝の子牛って食用に回る家畜でないので探すの大変なんですが…行きつけの肉屋が必ず準備してくれていて助かります。

パスタ・インペリアーレ(Pasta imperiale)

1月1日の我が家のランチは、必ずズッパ・インペリアーレ(Zuppa imperiale)を頂きます。こちらもエミリアロマーニャ州のお料理です。
ズッパ(スープの意)と名が付くぐらいなので、こちらもブロードを使った1品で、バターをたっぷり使うパスタ・インペリアーレを浮かべて頂きます。

イメージとしては、ブロードにクルトンが浮かんでいるカンジでしょうか。

大晦日の遅くまで食卓についているので、元日のランチは事前に準備できる物、そして暖かいブロードでちょっと体を休めよう…というつもりなのかもしれないけれど、パスタに使われるバターの量を見たら「肝臓…今日も頑張れ」という気分になります(笑

このパスタ、トルテリーニと同じく冷凍しておけるので、クリスマスが過ぎてから時間のある時に作っておきます。材料全てをミキサーでガーッとしてからオーブン焼きするだけなのでとても簡単。
トルテリーニとパスタ・インペリアーレを作る為だけに、生ハムの最後の固い部分を残しておくのも恒例となりました。

トローネ(Torrone)

アーモンドとハチミツで作るトローネも欠かせません。
クリスマスに向けて、カラブリア州の郷土菓子をたくさん作りますが、12月の初旬から食べ続けるのでやっぱり飽きる(笑
そんなときの口直しにもぴったりです。

年末でも農作物を持ってきてくれる農家さんや、親族で年末年始のご挨拶にいらっしゃる方用の振る舞い菓子として使うこともあり、年始まで欠かさないように何度か作ります。
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こちらのクロッカンテと同様、趣味の養蜂で得られた自分のハチミツを使って作るアーモンド菓子で、トローネは卵白も入り結構力仕事。こればかりは男性陣の仕事で、夫や義兄たちが時間のある時に作ってくれます。

クロッカンテは栗が入ったハチミツを使いますが、トローネはアカシアの蜜を使います。もう完全に自己満足な世界ですが、不ぞろいなのがまた愛しい。


そして、お祝いの時期の週末朝ごはんはカラブリア州の郷土菓子盛り。
在伊になった当初は朝からハチミツ!と思ったけれど、慣れるものですね(笑
カロリーましましな朝ごはんでエンジンをかけながら、年末年始を迎えるお仕度を進めています。

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この記事を書いた人

澤井英里のアバター 澤井英里 Sawai Eri

イタリア半島の南端・カラブリア州在住。普段は専門職、趣味で現地コーディネーターやアテンド、通訳などをしています。一応ソムリエ。かに座のAB型。

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