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絶滅危惧種のカラブリア州固有種なヤギさんに道端でばったり出会う

友人の持つ土地に遊びに行った際の出来事。木陰でピクニックしていた我々の前を通過する一団がw

友人はある牧童さんの通過を許可していて、この牧童さんは毎日・1年中休むことなくヤギ・羊を連れて友人の土地を通過しています。もちろんヤギさんや羊さんは移動しながらお食事&排泄。友人にしてみると、ヤギと羊は雑草を食べて土地を豊かにしてくれるありがたい存在。ある牧童さんにのみ土地の通過を許可しているのは・・やっぱり色々な牧童さんがいるから、らしいです。

牧童さんは、牧羊犬の助けを借りながら毎日20㎞以上ヤギ・羊を連れて歩きます。牧羊犬たちは完全自家繁殖のワンコたち。人懐っこく、賢く、それでいてイノシシや狼・家畜を盗もうとする人間には果敢に立ち向かう性質を持っているとか。

で、友人と牧童さんはもちろん顔見知り以上の知り合いだけれど、友人がこの牧童さんの家畜を見るのはこの日が初めて。この友人、実はカラブリア州の家畜業界ではちょっと名の知れた人なんですが・・友人がいきなり「ああああああーー!!」と牧羊犬もびっくりな声をあげまして。

彼女の視線の先にいたのがこのヤギさん達。私には毛がちょっと長い、普通のヤギに見えるんですけれど。

彼女の携帯が電池切れで(笑)、せかされて「証拠写真」を撮るべくそーっと近づいて撮影したのがこちら。

うん。変な風に毛をカットされた普通のヤギに見えるw

実はこのヤギさん、カラブリア州の固有種と言われるヤギさんで、毛を切らないと地面を擦っちゃうほど長い毛でおおわれる品種なんだそう。獣医や農場関係者・州関係者で組織するエライ団体のエライ人たちが長い事血眼になって探していた品種なんだそうです。

どこの農園・牧場でもどーしても見つからなかった品種らしく「ほぼ絶滅」の報告がされているらしいんだけれど・・・。今、普通に前を通ったよね?(笑

牧童さん曰く、代々伝わっている品種で、仔山羊を取る際は「このヤギ同士で交配する」という家訓があるんだそう。「俺も父親もおじいちゃんもひいおじいちゃんも。ずーっと家訓通りにしているんだ」らしく、友人曰く特徴といいもはやこの「ほぼ絶滅」したヤギさん決定。

こーいった家訓も実は昔の人の知恵で、地域に根差した「良い」血統を外来種と混ざらないようにしていたんだとか。ブリードとか良くわかっていなかった時代でも、やっぱり農家さんの知恵というか・・・実生活に根差した知恵ってすごいな、と思う機会がカラブリア州在住になってから多々ありますが。。。今回もまさにソレ。

右の方に牧童さん(ナターレさん)が見えますが・・・「俺は良く知らないから」と言いつつ、ヤギに関してはものすっごい知識量で専門家なはずの友人が「はーー♡」ってなりながら色々お話伺ってましたw カラブリアでは、ほんっとーに人は見かけによらないんですよ。

この場でこのヤギさんを長い事探しているエライ組織のエライ人に連絡取りたくても彼女の携帯はご臨終中w 牧童さんは毎日ココを通るので、次回は絶対エライ人連れて来るから!と彼女の鼻息が荒くなってたのは。。仕方ないかなw

牧羊犬の中にはこーんなに小さな子も。我々がおしゃべりしている間「お仕事無いなら寝ます」とばかりに木陰ですやすやとお休み中w オンとオフがしっかりしているのも牧羊犬の必須要綱らしいんです。たいした訓練をせずとも、大きなワンコの働きっぷりを見て学習するんだとか。これって「経験と記憶の継承」??

というわけで。絶滅が心配されていた「カラブリア州の固有種」もどうやら絶滅はしてなかった模様。今後エライ団体のエライ人たちが研究に入る・・らしいです。もしかして、凄い瞬間に立ち会ってしまったのではないか?と今更思いますw カラブリア州、奥が深すぎるwww

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この記事を書いた人

澤井英里のアバター 澤井英里 Sawai Eri

イタリア半島の南端・カラブリア州在住。普段は専門職、趣味で現地コーディネーターやアテンド、通訳などをしています。一応ソムリエ。かに座のAB型。

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