カラブリア州とバシリカータ州の州境、ポッリーノ国立公園内の小さな村・Morano Calabro(モラーノ・カラブロ)。
山の頂上から斜面にへばりつくように作られた村の様子、どこかで見たことがある方もいるのでは。
モラーノ・カラブロ、村の様子

崖に張り付くように作られた村は、上に行けば行くほど上品な人たちが住んでいた場所。旧市街地内は入り組んでいて、車で入って行くことができない道も多くあります。
この為、わかりやす場所に駐車して、近隣をお散歩するのが正解。
旧市街地内は階段、狭い坂道が多いので、歩きやすい服装が必須です。
この村を訪問する観光客の数はとても少ないので、特にローシーズンに訪問する際は旧市街地内のお店がほとんど閉まっている!という事態も考えられます。
ローシーズンでも山のすそ野に広がる新市街地まで出れば、バーくらいは開いているかな…といった僻地っぷりなので、旅の計画は念入りに。
村の一番高いところに城址があります

遠景からもわかるように村の一番高いところに城址があり、実はここまで車で上がって来れます。
城址は…まぁよくある廃屋で、めぼしい展示がある訳ではないけれど、正面にポッリーノ山系最高峰をはじめとする峰が連なる、なかなかの光景を楽しむことができるビュースポットになっています。(入場は有料です)
村の入り口付近には教会や修道院などもあって、この地域がかつて交通の要衝だったころの名残を伝えます。地元画家の重要なコレクションもあり、モラーノ・カラブロ滞在に時間をかけられるなら、全て巡っておきたいですね。
自然博物館、Il Nibbio(イル・ニッビオ)

城址のすぐ近くにあるのが、自然博物館Il Nibbio(イル・ニッビオ)。
宿もやってるイル・ニッビオですが、昆虫系のコレクションは相当なものがありまして。お好きな方はぜひどうぞ。

直営のバーもあり、声をかけると開けてくれます。
木陰で本を読んでのんびりするのもモラーノ・カラブロの正しい過ごし方かもしれない。
自転車好きなら寄って行ってね、モラーノ・カラブロ

イタリアは南北を結ぶサイクリングロードマップを完成させるなど、いわゆる「スロー・ツーリズム」にも力を入れています。カラブリア州を縦断、場所によっては横断もしているこのサイクリングロード。
あちこちに拠点となる村・施設があり、モラーノ・カラブロのイル・ニッビオもそのうちのひとつ。
幹線道路からとんでもない坂道を上った先にありますが、それでも自転車の両脇に大荷物をくっつけた人たちがふーふー言いながら登っていくので…自転車旅が好きな人たちにはそれなりに知名度があるみたいです。
モラーノ・カラブロの基本情報

公共交通を使って到達することが大変難しい村ですが、陽春でも冠雪するポッリーノ山系、200年ほど時が止まったような旧市街地、ちょっと癖の強い自然博物館、郷土の味を提供する隠れ家レストランなどなど、車で移動をしている旅行者には面白い訪問地かと思います。
道路標識もしっかり出ているので、地図アプリなどを駆使しながら訪問してみてください。
Morano Calabro/モラーノ・カラブロ
コセンツァ市からモラーノ・カラブロ城址まで60分ほど。地図アプリを使えば問題なく到達できます。
冬期は路面凍結注意
