ブログ全体で記事のリタッチ中です。しばらくお見苦しい状態ですがご容赦ください

カラブリア州でキノコ採りをするなら知っておきたいルール+α

カラブリア州はキノコの季節!
本年は初夏もキノコが大豊作なカラブリア州ですが、すっかり秋めいて来た昨今はちょっと雨が降ればキノコがザクザク採れる季節が到来しています。

本年はホント採れる。困るほど採れる。
キノコの王様ポルチーニなどがトレッキングコース脇にゴロゴロ生えてる。
でも、生えてるからって採ってもいいかな?と思われたそこのアナタ。

実はイタリアでのキノコ採りに適用されるルールは、州ごとに異なります。
カラブリア州でキノコ採りしてみたいなーという場合に適用されるルールや、知っておいた方が良いことなどをご紹介します。

目次

禁止事項

まずは、キノコ採りをする上で禁止されていることをおさらいしましょう。

  • 夜間採取禁止
  • 収穫許可エリア外での収穫の禁止
  • 許可の無い人の収穫禁止(許可については後述します)
  • 許可された収量以上の収穫の禁止

まぁ、ごく普通のルールだと思います。

キノコ採りができる場所は、大抵狩猟区域と重なります。
キノコのシーズンは狩猟シーズン。猟師さんたちも山の中を動いている季節で、事故も発生しています。
キノコ狩りに出かける際は、禁猟区域を選んで向かうと安心です

採っても良い人・量が定められています

カラブリア州においては、キノコ採取にあたりPermesso micologico-turisticoという免許を申請&取得してから収穫に向かうか、すでにキノコ採りの免許を持っている人と一緒に行くのが正解です。(L.R. n. 30/2001)

これによると、お金払えば貰える一番下の資格で1日3㎏までならOK。(免許の種類によって採取量(㎏)/1日は異なります)
取り締まりが厳しいわけではないけれど、ルールはルールなので。私がキノコ採りに行く際は、必ず免許/許可のある人に同行してもらっています。

こっそり採りに行ってバレると最悪罰金刑なので注意しましょうね。キノコで前科が付いちゃったとか、笑い話にもならないので。

1日に採っても良い量は、免許(許可)1通あたりなのでお間違いなく。

収穫物は無料で検査してもらえます

少なくともカラブリア州には、食べた直後に命の危険がある!という強い毒性を持ち、なおかつ食用に向くキノコに似たヤバいキノコは無いのですが、それでも毎年「採って来たキノコで重症の食中毒」のニュースは耳に入ります。
大抵は、食卓を囲んだ人全員がダメな事になっているケースが多く、中には大量に食べると、肝臓だったか腎臓だったかに重大な後遺症が残るキノコ(明らかにヤバい外見だけど稀に食べちゃう人もいる)で大変な事になった一族…なんてニュースもあります。

収穫してみたけれど「このキノコちょっと不安だな」という場合は、ASP(日本でいう保健所みたいな公機関)に持って行くと無料で検査してもらえます。
営業時間などの兼ね合いもあるけれど、安全性に自信の無い時は食べないか、検査してもらうと良いですよね。無料だし。

コセンツァ県内のASPはこちら。

COSENZA: 0984 – 8933509-154
ROGLIANO: 0984 987121 -114-122
CASTROVILLARI: 0981 – 485515
CORIGLIANOROSSANO: 0983 – 517464
CARIATI: 0983 – 941437
PAOLA: 0982-581652

実食の際は、他人を信用するなって言われてます

自分で採取して来たキノコをオイル漬けにして保存食にしたりする人も多いカラブリア州ですが、基本的に他人の採って来た(自分の知らない)キノコは信用するな。が基本です。

カラブリア州で取れるキノコの中で素人向けと言われるのがポルチーニや、写真のアカハツタケやアンズタケの仲間です。簡単に採れるし。
ところが、ポルチーニでさえ姿がちょっと似ていて、なおかつ食用にあまり向かないキノコがいます。ま、よほどの素人でないと間違えないレベルなんですが、稀に間違えている人を見かけるのも事実でして。

カラブリア州で「食用にあまりむかない」というのは、食べてもまぁ死なないけれど、しばらく辛いことになるし後遺症が残るかも?程度の毒性があるってこと。
この際大当たりだと、数週間入院して相当大変な思いをするキノコもいるわけです。

全てのキノコに毒性があると言われていますが(栽培品種は除く)、一般に食用されているキノコも要するにそーいう事でして、カラブリア州では乳幼児、妊娠中の方、高齢者や病気などで体力が低下している方には採って来たキノコを食べさせないというのもデフォです。

そういえば、つい最近まで一応食用とされていて、山間部の民が色々と調理をしながら頑張って食べていたキノコが、実はやっぱり毒性が強すぎて、中毒の報告が無視できないほど増えたので食用禁止にしましたっていうお達しの出たキノコもいます。

また、にんにくと一緒に食べれば食中毒にならない、調理前に銀の皿の上に置いておけば毒性を見ることが出来る、などの迷信も広く流布しています。
加熱調理しても毒性が抜けないキノコもいるし、素人が自信満々に出してくるキノコは怖いと思ってて間違いなし。
なお、実は採って来たキノコの生食も推奨されていません。

どこぞもマンマが自信満々に「これは美味しいキノコ!」という一品が出てきても、あくまでも自己責任で食べてねってことですので、その辺りはしっかりと理解しておきませぅ。

まとめます

という訳で、カラブリア州でキノコ採りをしたいな、という場合に知っておいた方が良い事まとめは以下の通りです。

  • キノコ採取には州ごとに決まりがあります
  • カラブリア州でのキノコ採取は(建前上)ライセンス制です
  • ライセンス1枚あたり3㎏~の収穫が可能です
  • 収穫したけど不安なキノコは無料で検査してもらえます
  • キノコ採取時の禁止事項があります
  • 実食は自己責任♡

毒性の強いキノコが多い国からやって来る日本人にはなんだか敷居の高いキノコ採りですが、カラブリア州では結構普通の季節行事。
時期が良ければとても簡単に籠がいっぱいになるし、採って来たキノコを調理する楽しみもあります。

ただ、むやみやたらに採って良い物でもなく、それなりにリスクもある食べ物なので、正しい知識を持った人と一緒に行くのが正解。
本年もそうだけれど、ここ数年カラブリア州はキノコ大豊作の年が多いので、トレッキングしながら採れる環境です。
旅の途中にキノコ採り、も良いかもしれませんね。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

澤井英里のアバター 澤井英里 Sawai Eri

イタリア半島の南端・カラブリア州在住。普段は専門職、趣味で現地コーディネーターやアテンド、通訳などをしています。一応ソムリエ。かに座のAB型。

お問い合わせはお気軽にどうぞ

目次