カラブリア州の豚肉加工品が美味しいわけ。放し飼いで大きくなる豚さんたち

カラブリア州には豚肉加工品(サラミ)のDOPが4つもあって、州内の各地にそれぞれ特色のあるサラミ作りの伝統があります。

豚と言うと「くさい」生き物な様に思うのは大きな間違いで、実は、彼らは非常にきれい好き。「くさい」のは、狭い場所に閉じ込められて生活している可哀そうな豚さん、という認識のカラブリア人は非常に多いんですが・・日本人の私には、カラブリア州移住当初、この「くさくない」豚さんっていうのがなかなか想像できないでいました。そういえば、北部イタリアの豚さんは所謂「くさい」豚さんですよね。。

知人のオリーブ畑です。20ヘクタール以上あるらしんですが、このオリーブ畑はぐるっと囲いがしてあるんですが。。閂がかかっている門からごっついジープで敷地に入り、しばらくすると・・・オリーブ畑の中から何かが出てきた!

ご主人さまだ!とばかりに駆け寄ってきたのが、この敷地内で放し飼いで飼われている豚さん達。ぶひっ

彼らは20ヘクタール以上ある敷地内を自由に歩き回り、地面に落ちている食べられそうなものは全て食べ(豚は雑食。強烈なアゴの力で人間の大腿骨とかもかみ砕けます)、もちろんオリーブが落ちていればオリーブも種ごと食べちゃう生活をずーっとしているわけで。基本的にえさを探して敷地内をずーっと、ずーっと歩いているらしいです。

農作業に必ず毎日行くのでその際に豚さんたちの健康チェックをして、食べ物が少ない様なら人間の残飯から作るご飯を持って行ってあげる、そんな食生活。

今日は食べ物、持って来てないんですか?って聞いてるみたいw

犬のように人間の後を着いて回る彼らの体、写真では伝わりにくいけれど。。ぴっかぴかなんですよ。ぜんぜん臭くない。

豚さんって泥浴びとかをして、いつも自身を清潔に保つんだそうです。話には聞いていたけれど、カラブリア州在住になるまでこーいった飼い方は見たことが無かったので・・初めて「くさくない」豚にあった時はびっくりしましたね。

で、彼らの言う「可哀そうな豚」の意味も良く分かった。。。。豚は本来、きれい好きな生き物。歩き回って食べ物を探す生き物。だから、彼らが本来あるべき飼育環境を整えてやるのが農家の役目。これ、カラブリアでまっとうな農家をしている人たちの間の共通認識だと思います。

一応、彼らの寝る場所もあるけれど、ココも全く臭くない。きれい好きな彼らは排泄を畑の中でするらしいですよ。畑にとっては有機肥料だねw

カラブリアの自家製サラミは、基本的にこのように育てられた豚さんから作られます。だから、美味しくないわけがないw

逆に、工業生産されるものは。。。。私は、頼まれても購入しないですねぇw

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この記事を書いた人

澤井英里のアバター 澤井英里 Sawai Eri

イタリア半島の南端・カラブリア州在住。普段は専門職、趣味で現地コーディネーターやアテンド、通訳などをしています。一応ソムリエ。かに座のAB型。

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